直った、真空管ラジオ!

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約一年前、展示品の”真空管ラジオ”を見て、「直したい!」と言った方がいた。
初めて来館された方だし貴重品でもあるのでどうしようか迷ったが、貸し出して直させてあげることにした。
貸し出す際、「期限は問いませんし、直らなくてもいいですよ。」と言って貸し出したが、万が一の事も考えて、名刺はいただき連絡は取れるようにしておいた。
期限を決めなかったのは、真空管は入手困難な場合が多く、ラジオ自体も70年以上前の物なので、あちらこちら具合が悪かったからだ。
「直りませんでした。」と言って、ラジオを返すような方でもなかったので、気が済むまでの期間貸し出すことにした。
貸し出してから半年が過ぎた時、「一度連絡をしてみようかな?」とも思ったが、まだ仕事もされている方だったのでもう少し我慢することにした。
約10か月が過ぎた時、一度は確認をしなければと思い、「真空管ラジオはどのような具合ですか?」と連絡を入れてみた。
回答は、「仕事の合間を見て修理を行っているので、思うように進まない。」と、予想していた通りの返事であった。
「無理しなくても良いですよ。」と言うと、「年内一杯貸してください。」とのことだったので、受け入れることにした。
真空管ラジオは古くて壊れているし、展示品として当時を思い出してもらえれば良いと思っていたので、ラジオの機能については気にしてはいなかった。
ただ、借りる側からすれば、直さなければ借りた意味は無いし、「直したい!」と言った以上意地もあったと思う。

そんなこんなの末、先日約一年ぶりに、真空管ラジオが戻って来た。
どのような直し方をしたかは分からないが、ちゃんと鳴るようになって戻って来た。
直された方と一緒に聞いてみると、龍山という山の中でもしっかりと聞くことが出来た。
時間も含め色々と苦労があったようだが、”直した!”という達成感はあったと思う。
直った真空管ラジオは、秘密基地の展示品として今後も活躍してもらうつもりでいますし、聞きたいという方には聞かせてあげるつもりでいます。
修理を行っていただいた、磐田市のOさん、ありがとうございました。 


ということで、聞けるようになった戦後間もない頃の真空管ラジオをお見せしましょう。

直った、真空管ラジオ!

聞くことが出来るようになった真空管ラジオと交換部品である。
交換部品はまだあるが、細々としたものなので他の場所に保管してある。


直った、真空管ラジオ!

周波数の表示板とスイッチ類を写してみた。
真空管ラジオ収集家の方や古い物好きの方、ラジオ愛好家の方からすれば、こんな部分の写真でも楽しんでもらえるのでは?


直った、真空管ラジオ!
直った、真空管ラジオ!
交換部品である。
交換した真空管は、プチプチに入れて展示することにした。
スピーカーは、裏面のメーカー表示部分を写してみた。


直った、真空管ラジオ!

本体の箱は傷だらけでボロボロだが、逆に当時物の味があってとても良い感じである。
短時間であれば視聴可能ですので、お気軽にお申し出ください。

直してくださった磐田市のOさんは、60台後半の方であったが、なんとW1クラブの会員の方でもあった。
Oさんが所有されているのは”W3”のようだが、かなりW3を気に入っているような感じであった。
真空管ラジオの話より、オートバイの話の方が長くなったような気がした。
Oさんが秘密基地に居る時、W1クラブの会長さんに「何時になったら、秘密基地に来るの?」と電話で聞いてもらった。
70代後半の会長さんは、「暖かくなった行く!」と言われたそうだ。


いやぁ、世の中って、また人間って、どこでどういう風に繋がるか分からないものですね!






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