おやじ達の秘密基地

展示物を自宅に運び込んでいる時、「あ、そうだった！｣と気付いたことがある。

それは、自宅の倉庫に"てんとう虫"のガソリンタンクが眠っていたのだ。

ガソリンタンクの状態は非常に悪く、使い物にはならない品である。


そう、これはまだおっさんが車屋をやっていた時の話だ。

車検を取得して"てんとう虫"を乗り回していると、走行中に度々エンジンが止まるのだ。

その都度その都度、ＪＡＦを呼んで店まで運んでもらっていた。

そう、エンストの原因はガソリンタンクなのだ。
タンク内のサビが原因で、そのサビがキャブレターに詰まるのである。

"てんとう虫"はオートバイと一緒で、タンクからキャブレターにガソリンが落ちていくだけの、到ってシンプルな構造である。

ということで、サビがしょっちゅうキャブレターに詰まり、キャブのＯＨも何度かやった。

その対策として、ガソリンタンクとキャブレターの間に小さな燃料フィルターを取り付けてみたのだが、見事失敗に終わった。
そうなのだ、燃料フィルターが付くようなスペースが無かったのに無理矢理取り付けたら、燃料ホースが変に折れ曲がり、逆にガソリンがキャブに流れなくなってしまったのだ。


こんなことをやっているより、ガソリンタンクを交換したほうが『安心で確実だ❗』とおっさんは思ったのだが、何せ肝心の物（ガソリンタンク）が手に入らない。

そんなこんなで頭を悩ませていると、"遂に出た❗"
後期型用ではあったが、ヤフオクでてんとう虫用のガソリンタンクの新品が出品されたのである。

しかしだ、おっさんは迷った！
何と、ヤフオクでの価格が、１０００００円だったのだ。

てんとう虫のガソリンタンクは、２０リットルぐらいの小さなガソリンタンクである。
ホームセンター等で販売されている、ガソリン携行缶（￥３０００程度）と同じぐらいの大きさだ。
それが、十万円！？？？？？
この"ボッタクリ野郎"め❗である。

おっさんは、悩みに悩んだ末、落札した。

しばらくの間は、落札したことを『早まったかなぁ！』と少し後悔していたが、その後"てんとう虫"はエンストすることも無くなり、快調に走るようになった。


そして、"おやじ達の秘密基地"開館前の準備中の時には、浜松市内から龍山まで元気良く走って行ってくれたのだ。

それを思うと、落札は"正解だった❗"と考えれるようになった。


でもおっさんは、今でも出品者のことを、"このボッタクリ野郎！"と思っている。



さ～て、てんとう虫から外した、使い物にならない"ガソリンタンク"！　どうしようかな❗❓



そういえば、この写真を結構長い間、携帯の待受画面にしていたなぁ。




みなさんは知らないことだが、おやじ達の秘密基地"開館"後一ヶ月以上、おっさんの知り合い以外、誰一人として来館者は無かった！

秘密基地に居ても、誰も来ないし、やることも無い！
憂さ晴らしで、"てんとう虫"や"フロンテ"に乗って、秋葉ダム周辺や龍山の町内を走り回っていたっけ❗

そう、毎日毎日が不安な日々で、『秘密基地は失敗だったのかな❗❓このまま誰にも知られずに閉館するのかなぁ❗❓』と、いつも考えていたっけ。


そんな地獄の日々を過ごしていたおっさんを救ってくれたのが、"中日新聞"だったんだよなぁ。
中日新聞が、大きな記事で紙面に掲載してくれたお陰で、みなさんに秘密基地を知ってもらえるようになったんだっけ。
あの記事が無かったら、秘密基地は誰にも知られずに閉館していただろう❗

それを思うと、今でも中日新聞には"感謝！"である。


あの時と比べたら、今の方が全然"気が楽"である。

そう、今の秘密基地には、多くの応援隊の人たちが、役立たずのおっさんを見守ってくれているではないか❗